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瞑想。 僕は何番目?


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空は一瞬赤くなり、草原の向こうに消えていきました。



濃紺の夜空に、スカイブルーの星達が瞬き始めました。

少し冷えた風が、草原を流れていきます。

爺様から貰った宝物の火打ち石で、集めた枯れ草に火を点けました。

持って来た干し魚に、竹で作った串を通して焼きます。


仲間と三人で、朝陽が登る前に浜に向かいます。

さっきまで三人で、砂浜に岩を積み上げてきました。

夜に満潮を迎えた石積みの仕掛けに、魚が入ったはずです。

朝に干潮の浜に行き、岩をどかして魚を捕まえます。


もうすぐやって来る、冷たい冬のために今から魚を捕って

平たい石を削って作った刃で、魚を開いて干し魚を作ります。


家族は遠い山の麓の、洞窟に住んでいます。

帰ったら子供達を連れて、山に猟に出掛けます。

ついでに、枯れ枝や枯れ草も集めてこなければなりません。


焚き火を囲んで、仲間と魚の骨で作る釣り針の話をします。

寒くなってきたので、一人が火の当番をして

石で鞣した鹿の皮を被って、冷たい草の上に仰向けに寝転びました。


明日は、沢山の魚を子供達に持って帰る事を思いながら

丸く広がる夜空に輝く、銀色の瞬く星を数えながら眼を閉じました。


それから1万5千年後、同じ瞬く星を

子孫の僕が見つめています。


25年前は、父が生きていました。

50年前は、ばあちゃんが生きていました。

75年前は、多分、曾祖父も生きていました。

100年前は、多分、曾祖父のお父さんも生きていました。

この100年で、僕を入れて同じDNAを持つ血族が5人存在していました。


千年なら41人で、1万年なら401人、50万年なら20,001人か。

これは勿論25歳で出産したと仮定した場合の数字です。

平均20歳で出産したとすると

千年で51人、1万年で501人、50万年なら25,001だ。



日本の縄文時代の平均寿命は、男女共に14,6歳との記述を見つけました。

結婚という儀式がいつから始まったのかは不明です。

江戸時代の平均寿命は35歳~39歳だそうです。

僕が幼い頃は、大人達は皆60歳位で死んでいきました。

現在の日本人の平均寿命は、82歳だそうです。

ここ数十年で、平均寿命が異常に延びました。


子供の頃、家庭にテレビや洗濯機などの凄い科学家電が入り込み、

子供ながらに、文明社会が始まったと思っていましたが、

現在は、恐怖を憶える程の科学技術の進歩です。

50万年のヒトの歴史の中では、まるで

滅びが近づいたかの様なスピードです。


話が外れました。


二足歩行の猿人がアフリカに現われたのが400万年前です。

二足歩行になった事で脳が入る頭が大きくなり、両手を使えるようになりました。

石器を使うホモ族が現われたのが200万年前、

火を使う旧人類が現われたのが、50万年前と言われています。



旧人類から計算して、ヒトが平均20歳前後で出産したとして

50万年後の僕のご先祖様は、2万5千人か。

意外と少ないな。



ヒトが平均15歳で出産したら、

499,995年から計算して、僕は33,334人目の身体なんだ。


大気中の電気分解で発生した有機物が、冷えた地球の大地に落ちて

泥の中で形成されたDNAが、冷えた海に流れ出て行きます。

大量のDNAが、暗い雲と眩い雷光に照らされた青黒い荒れた大海原に、

一斉に数年も掛けて、流れ出て行くのです。

命の海の始まりです。

目に浮かびます。


海に流れ出た強くて生命力の弱いチチと、力は弱いけど生命力の強いハハの

それぞれ別の星で生まれた生命体は、ひとつのDNAとして合体し、

同類のDNAとくっついて巨大化し、別種の細胞達を襲い、喰らい、

早く泳ぐための尾ひれを生やし、大海に向かいます。



泥から生まれたチチは最初は数秒で死に、ハハを取込んでから

命は数分に延びました。

数分で死んでも良いように、自分を細かく分裂し、自分のクローンを作り

クローンを合体し、大きな身体と永い命を造り、勝ち残っていったのです。


地球が生まれたのが46億年前で、生命が誕生したのが38億年前と言われます。

泥から生まれたDNAは、38億年経ってヒトを形成し、更に50万年経って、

今、33,334人目の身体を持った僕の中で、生きています。

この33,330人から誕生した、僕と同じDNAを共有する同胞達は

今現在、この地球上に何万人いるんでしょうか。

もしかして、今日出会った人の中にも、僕の遠い同胞がいたのかも。


ただの有機物が何故、命が有るがごとく海に泳ぎだしたのか。

幼い頃の僕は、その一番大事な部分に悩んでいました。

神の存在などこれっぽっちも信じていない僕は

遂に結論に達しました。


命とはそう言うモンなんだ。

宇宙の無限を、想像出来ないのと同じくらい

ヒトごときが、理解するなど思い上がりも甚だしい事柄なんだ。


ただ解っているのは、そこいらの空気の中に見えないけど

命はいっぱい飛んでるって事です。

まるで、宇宙から降り注いでいるかのように。



素朴な疑問がひとつあるんだけど、

同じ種で、進化した種としなかった種の違いって何だろ?

ヒトになった猿と、ならなかった猿の分岐点なんだけど

高所恐怖症の猿かどうかじゃないだろか。



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Author:ボエム
灰色の鶴の舞立つ漁村生まれ。
終の棲家探しへ。

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