懐かしい絵。
三茶から半蔵門線に乗って、清澄白河駅へ。
何と読むんだ?
せいちょうしらかわ?
きよすみしらかわえきでした。
駅に書いてた地図を確認して、ウキウキと歩いた。
何処まで行っても見つからない。
店の前で不機嫌そうに座って、
通行人を眺めている恐そうなオジサンに道を尋ねました。
急ににこやかな顔になって、
「信号二つ先から右折して、斜め左にスーっと行くとあるよ。」

オジサンの言う通りにそこにありました。
教えてくれた後に、オジサンから
「楽しいよ、ヨコオ タダノリ。」
知ってるんだ。

今日は奥さんは、子供達と一緒にお出掛けです。
今回は東京には一日しかいないので、好きな処を回ります。
コロナ対策で美術館は殆ど予約制です。
ここは予約優先とだけ、ネットに記載してありました。
東京オペラシティの和田誠展に行こうと思ったのですが
2022年の春に、熊本市現代美術館にやって来るので
熊本で観れるんなら止めとくか。

横尾忠則の絵に逢ったのは、50年ほど前でしょうか。
当時は宇野亜喜良のような、耽美なイラストに惹かれていたので
初見は気味悪いデザインの、ケバい色彩の広い空白の隅の
気持ち悪い色の皮膚の少年や、高倉健や三島由紀夫を素材に
東映の看板文字みたいな明朝体の文字を、刺青のように
画面に置いていたイラスト描きでした。

要するに、誰が好評価しようが、
大嫌いでした。

展示作品は一切撮影禁止なので、アップ出来ませんでしたが
その作品の、星の数程の量には感心させられました。
600点を超える作品だそうです。
しかもデカい絵ばっかり。
ひとつくらいは我家の壁に飾りたいと思える作品を探しました。
ひとつだけありました。
それは、とても良い作品でした。

途中から気分が悪くなって、退出しようと思ったのですが
これでもかこれでもかの作品数に、逃れることが出来ませんでした。
インスピレーションで意味無く瞳を描いたり、真っ赤な唇を置いたり
相変わらず、エロ、グロ、暴力で書き殴ってる落書きです。
でもホントにその数には驚きます。
日本中の絵の具を全部使ってるんじゃないかと思えるほどの数です。
白黒写真に彩色してるような技法は昔のままです。
遠くから観ると、美しい色彩が散らばってます。

子供連れの母親を数人見ましたが、
横尾を知っていてここに連れて来たんでしょうか?
母親が息子に一生懸命絵の説明をしています。
小学生の男子は困った顔をして、壁の絵をずっと背にしていました。
この母親はバカなの?

今日は17時に帰宅すると娘に伝えてます。
ここまで40分ほど掛けてやって来たので、計算すると
13時にはここを出なきゃいけませんが、口直しに現代美術館のコレクションを
急いで観て回りたいと思います。

横尾なんかに時間掛けすぎてしまったと後悔しながら
急ぎ足で回ります。
デカッ!

デカけりゃ良いってもんじゃ無いけど、楽しい絵です。
やっぱりデカい絵は良いなぁ。

こちらは大岩オスカールという画家さんです。

やっぱり、家に飾りたい絵が良い絵です。
駄目ですか?



気分が落ち着いたので、帰りますか。

驚いた。
入場制限でこんなに並んでる。
そんなに横尾の絵が見たいですか?
ところで、僕は何で観に来たんだろ?

ここは絶対に14時に出ないと、17時には家に着かない。
焦る、焦る。
帰りも駅への道を見失って、通行人に尋ねる羽目に。

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